オープンエンドな探索を意思決定支援へ:推薦の質と多様性を高める「QD-Rec」を提案


Sakana AIは、オープンエンドな探索の考え方を意思決定支援に応用した推薦手法「QD-Rec」を開発しました。QD-Recは、企業や顧客、論文などの「候補」と、それを選ぶ理由を述べた「仮説」の組を推薦の単位とし、過去の優れた仮説をもとに生成AIが新しい仮説を書くサイクルを繰り返します。これにより、質が高く切り口の異なる推薦を蓄積していきます。M&A、顧客ターゲティング、論文推薦の3つの課題で実験したところ、QD-Recは多くの設定で、毎回ゼロから仮説を書くベースラインなどより平均評価が高く、規模も大きい推薦の集合を構築しました。


はじめに

どの企業を買収候補として検討するか。どの顧客に新しい製品を提案するか。膨大な論文の中から、次に何を読むか。こうした「多くの選択肢から一つを選ぶ」判断は、実社会のあらゆる場面にあります。その判断を支えるために、これまでさまざまな推薦アルゴリズムが研究されてきました。しかし、とくに複数の可能性を比較しながら方針を決める場面では、最もスコアの高い候補を一つ選んだり、上位の候補をランキングとして提示したりするだけでは、十分でないことがあります。

現実の意思決定に必要なのは、「何を選ぶか」に加えて、「なぜそれを選ぶのか」「選んだ先にどのような可能性があるのか」という具体的な提案です。例えば企業買収では、企業名とスコアだけでなく、「その企業の技術を自社の製品に組み込むことで、どのような価値を生み出せるか」といった事業のシナリオが判断材料になります。論文推薦でも、単に研究テーマが近いと示すだけでなく、「その手法を自分の研究にどう応用できるか」まで示されれば、読む価値を判断しやすくなります。ここでは、候補を選ぶ理由や期待される可能性を述べた文章を「仮説」と呼びます。

さらに、提案には多様性も必要です。有望な買収候補がいくつ見つかっても、すべてが同じ戦略に基づく提案なら、検討できる方向性は限られます。技術力の獲得、新しい市場への参入、既存事業との相乗効果など、異なる観点からの提案を比較できれば、最終的な候補を絞り込むためのショートリストにも幅が生まれます。目指すのは、単に種類の違う候補を並べることではなく、それぞれに検討する価値があり、選ぶ理由にも意味のある違いがある提案の集合です。

もちろん、推薦の説明可能性や多様性を重視する研究は、これまでも行われてきました。 ただし、同じ候補にも異なる切り口の仮説が考えられるため、生成AIで候補ごとに一つの理由を書くだけでは、有望な提案を見逃す可能性があります。かといって、数千件、ときには1万件を超える候補それぞれについて、さまざまな仮説を生成し、その妥当性や有用性を評価し尽くすのは、コストの面で現実的ではありません。私たちは、このように限られた予算の中で「候補」と「仮説」の組を探索し、質が高く多様な推薦を見つける問題を、「オープンエンドな推薦」として捉えました。

そこで着目したのが、オープンエンドな探索の研究で発展してきた Quality-Diversity(QD) です。QDは、単一の最良解だけを探すのではなく、異なる特徴を持つ、高品質な解の集合を見つけることを目指します。一つの方向で高得点の提案ばかりを集めるのではなく、異なる方向の提案を残し、それぞれを磨いていく。この考え方は、さまざまな可能性を比較したいという推薦の目的によく合っています。

生成AIは、この探索の中で新しい仮説を生み出す役割を担えます。ある企業について見つけた買収の着眼点を別の企業に応用したり、複数の提案の発想を組み合わせたりすることで、毎回ゼロから考えるだけでは得られなかった提案につながる可能性があります。その際、現時点では最良でない提案であっても、独自の着眼点を持つものは、次の発見の「踏み石」になり得ます。

この考え方を具体化したのが、私たちが開発した推薦手法 「QD-Rec」 です。QD-Recは、過去の評価結果と探索の偏りを考慮して次に調べる候補を選び、蓄積された仮説をもとに生成AIが新しい仮説を提案します。そして、新しい切り口を持つ推薦や、似た既存の推薦より優れたものを残していきます。このサイクルを繰り返すことで、人が比較し、判断するための多様で有望な提案を育てていくことを目指します。


QD-Recの仕組み

QD-Recは、以下の三つのステップを繰り返します。

全体で1位を決めるのではなく、この「似た者同士のローカルな戦い」だけを繰り返すことで、多様な切り口の仮説がそれぞれのニッチで同時に共存し、次の世代の「踏み石」として進化していくことができるのです。


多様な分野への応用例

論文では、QD-Recの汎用性を検証するため、同じアルゴリズムを異なる推薦の課題に適用しました。例えば、以下の3つに関する実験を行いました。

下のアニメーションでは、三つのドメインで新しい推薦が生成され、アーカイブに追加されたり、既存の推薦と入れ替わったりする様子を再生しています。各区画の色はその区画にある推薦の最高評価スコアを、赤い線は親として使った推薦と新しい推薦のつながりを示します。

図:3つの事例において、既存の推薦から新しい推薦が生み出され、推薦が進化していく様子。

次に、1,000回の生成・評価を終えた時点で、QD-Recとベースライン(Novelty)のアーカイブを比較します。Noveltyは、過去の仮説を参考にせず、毎回ゼロから仮説を生成する手法です。実験では、QD-Recは多くの設定で、平均評価が高く、規模も大きなアーカイブを構築しました。下図は、Walt Disney Coの買収候補を探索した例です。

図:M&A(買収企業:Walt Disney Co)のアーカイブ。左:進化しないベースライン(Novelty)、右:QD-Rec。エントリの埋め込みをPCAで2次元に射影して25×25の区画に分け、各区画で最も高い採点者のスコアを色で示す(提案者claude-sonnet-5、seed 2)。進化しないベースラインは、過去の仮説を参考にせず、毎回ゼロから仮説を書く。

さらに探索プロセスの履歴を分析すると、QD-Recが構築するアーカイブの品質と規模は、探索サイクルを重ねるにつれて右肩上がりに成長していくことが分かりました。以下では、毎回ゼロから仮説を生成する手法(Novelty)に加え、仮説を進化させるもののバンディットを使わず候補をランダムに選ぶ手法(Novelty+Evo)とも比較しています。

図:M&A(買収企業:Walt Disney Co)の探索過程。左:評価回数に対する、その時点のアーカイブの平均Qualityの推移。右:アーカイブサイズnの推移。Noveltyは過去の仮説を参考にせず、毎回ゼロから仮説を書く。Novelty+Evoは仮説を進化させるが、バンディットを使わず候補をランダムに選ぶ手法。提案者はclaude-sonnet-5、5シードの平均 ± 標準誤差。


実際の生成例

では、QD-Recの実験結果の中で、仮説がどのように「進化」して別の候補に当てはめられ、優れた提案に繋がったのでしょうか。提案者にclaude-sonnet-5、採点者にgpt-5.6-terraを使った場合の2つの具体的な進化の過程を見てみましょう。


例1:JPMorganに、旅行の口コミと予約のサービスを運営する企業の買収を薦める

M&A(買収企業:JPMorgan Chase & Co)

M&Aのドメインにおいて、米国の巨大金融機関であるJPMorgan Chase & Coが、旅行の口コミ・予約サイトを運営するLiberty TripAdvisor Holdingsを買収すべきか、というケースを見てみましょう。同社は「Tripadvisor」のほか、ツアー予約の「Viator」やレストラン予約の「TheFork」を抱えていました(データ時点)。

まずは、過去のアーカイブを参考にせず、AIにゼロから仮説を書かせた進化しないベースラインの出力です。AIは、JPMorganがすでに自社で旅行予約サービス(Chase Travel)を展開していることに触れ、「わざわざ買収しなくても提携で十分だ」と買収に反対しました。買収の積極的な論拠を示せなかったため、採点者は「10点満点中1点」という厳しい評価を下しています。

進化しないベースライン(参考例なし) 1点(10点満点)

Liberty TripAdvisor Holdings(旅行の口コミ・予約)

この買収には戦略的な論理がない。JPMorganは多角的な金融持株会社であり、Liberty TripAdvisorとは能力、技術、顧客の必要に意味のある重なりがなく、重なる部分もChase Travelと既存のカード連携の旅行提携ですでに得ている。規模が小さく財務への影響もなく、業績は悪化しており、Google、Booking Holdings、Expediaとの競争にさらされている。Chase Sapphireの旅行特典やChase Travelの予約の強化のような旅行関連の相乗効果は、買収より提携やライセンスで効率よく得られる。したがって、この買収は薦めない。

一方でQD-Recのアーカイブには、これとは全く別の企業に関する、ある「失敗した仮説(親)」が保存されていました。それは、航空会社であるSouthwest Airlinesの買収提案です。

親 1点(10点満点)

Southwest Airlines(航空会社)

JPMorganはSouthwestの提携クレジットカードを発行しており、買収すればポイントの販売や失効益などのロイヤルティプログラムの収益を、提携で分け合わずにすべて得られる。企業価値は153億ドルで、業界全体の燃料費と利益率の圧迫により2年前と4年前の水準を下回っており、国内有数の航空会社と1億人を超える会員基盤を買う機会である。垂直統合により、旅行の購入の流れに銀行、融資、決済の商品を直接組み込み、Chaseのバランスシートを使って航空券の分割払いの融資を提供できる。Chase Travelでの予約をまとめて提供し、より詳しい取引データを、与信の審査と、個人向け銀行部門のカードや預金の商品のクロスセルに使える。企業価値はJPMorganの約1.6%で無理なく取り込めるが、燃料、労働、輸送力の周期といった、従来のリスクモデルの外にある航空会社の事業リスクを引き受ける必要がある。

この航空会社の買収仮説に対し、採点者は「旅行の購入動線に融資や決済、ポイントを組み込む」という金融シナジーのアイデア自体は評価しました。しかし、銀行が航空会社のような事業会社を保有することは規制上難しく、かつ燃料費や労働問題などの重い事業リスクを丸抱えするのは現実的ではないと判断し、こちらも「1点」と評価されていました。

ここからが進化的アプローチの面白いところです。QD-Recの突然変異(mutate)オペレータは、この親の仮説から「旅行の購入動線に融資、決済、特典、データを組み込む」という優れたアイデアだけを抽出し、先ほどの旅行口コミ・予約サイト(Liberty TripAdvisor)へと移植しました。

子・QD-Rec 5点(10点満点)

Liberty TripAdvisor Holdings(旅行の口コミ・予約)

Tripadvisor、Viator、TheForkの3つのマーケットプレイスが抱える、旅行を調べて予約する世界中の利用者を、JPMorganは自社で育てている予約サービスのChase Travelと、特典のChase Offers、ポイントのUltimate Rewardsの交換に直接つなげられる。これにより、加盟店手数料、ポイントでの予約に加えて、今は第三者の決済網に流れている、ツアー、飲食、宿泊の分割払いの融資の収益を得られる。企業価値は20.8億ドルで、3年前の33.9億ドルから大きく下がっており、知名度のある旅行ブランドと、旅行者と事業者をつなぐマーケットプレイスの基盤を安く買える。利用者との接点を持てば、豊富な取引と行動のデータを得て、与信の審査と、Chaseのカードや旅行特典の商品のクロスセルに使える。企業価値はJPMorganの約0.2%で、旅行の商取引の戦略を隣接する分野に広げる、小さく取り込みやすい買収である。

親の仮説では「航空会社を丸抱えする」という部分が最大のネックでした。しかし、旅行の予約動線そのものをプラットフォームとして提供しているLiberty TripAdvisorにアイデアを移したことで、重い事業リスクや規制の壁を回避しつつ、決済網やポイント経済の恩恵だけを安価に獲得できるという提案に生まれ変わりました。

採点者も、この体験・飲食・宿泊サービスと金融の隣接性を評価しました。競争の激しさや提携で済む可能性などの懸念点が残ることなどを総合的に考慮し、スコアは「5点」へと向上しました。1点という低い評価だった親の仮説が別の企業に移されることで、より良い提案を生み出すための「踏み石」として機能したことがわかります。

この生成例の注意点

本記事で示す買収案は、推薦手法を評価するためにモデルが生成した仮説です。各企業の実際の買収計画を示すものではなく、投資助言でもありません。さらに、この例には、「1億人を超える会員基盤」など、モデルが入力情報にない事柄や解釈を生成した箇所があります。会員数は、モデルの知識カットオフ後の2026年7月の公式発表で「1億人近く(nearly 100 million Members)」とされていますが、1億人超えという情報は確認できませんでした。なお、データ時点は2024年8月ですが、Liberty TripAdvisor Holdingsは2025年4月にTripadvisor社に買収されています。今回は簡易的な財務データと短い事業説明のみをモデルに与えましたが、実際の意思決定に活用するには、より詳細かつ最新の情報を与える必要があります。


例2:看護師に、地域の健診プログラムの立ち上げに向けてオンライン学習サービスを薦める

顧客ターゲティング(製品:架空のオンライン学習サービス)

続いて、マーケティング(顧客ターゲティング)のドメインを見てみましょう。ここでは架空のオンライン学習サービス(ビジネス、テクノロジー、クリエイティブなどの講座を月額提供)を誰にどう勧めるかを探索します。今回のターゲット候補は、National Cityに住む29歳の看護師Jesus Montalvo(架空の人物)です。彼は看護の学位取得やチャージナース(チームのまとめ役)への昇格に加え、「地元で予防のための健診プログラムを立ち上げる」という目標を持っています。

まず、過去のアーカイブに頼らずゼロから書かせた進化しないベースラインの仮説です。AIは、プロジェクト管理などの講座がプログラム立ち上げに少しは役立つと気づきつつも、「それは付随的な用途にすぎない」と切り捨てました。さらに「シフト勤務で忙しいから時間が取れないだろう」とネガティブに解釈し、最終的に「戦略的に合わない(推薦しない)」と結論づけています。採点者も賛同し「10点満点中2点」という低評価をつけました。

進化しないベースライン(参考例なし) 2点(10点満点)

Jesus Montalvo(29歳、看護師)

Jesusの当面の目標は、看護の学位、上級資格、地域の保健プログラムの立ち上げで、ほぼすべて臨床のものである。このサービスは看護や医療の認定資格を出さないので、どのコースもこれらの代わりにはならない。チャージナースとしての指導力を磨き、いずれ予防の健診プログラムを組み立てるために、ビジネスコースのプロジェクト管理やデータ分析の講座に少し惹かれるかもしれないが、それは中心の必要ではなく付随的な用途である。シフト勤務ですでに忙しく、ハイキング、ギター、料理などの自由な時間を好むので、週3〜4時間を定額のサービスに足すのは難しい。サービスの価値提案は実際のキャリアの道筋に合わず、副収入への関心も示していないので、戦略的に合わない顧客である。

一方、QD-Recのアーカイブには、全く別の顧客に関する「優れた仮説(親)」が保存されていました。それは、学区のリーダーを目指す46歳の幼稚園教諭に対する推薦理由です。

親 7点(10点満点)

Sharon English(46歳、幼稚園教諭)

教室を離れて学区全体のリーダーになるというSharonの目標には、幼児教育とSTEM教育の訓練では十分に身につかない力が要る。学区全体にプログラムを広げるプロジェクト管理、学習成果を評価するデータ分析、管理職や教育委員会にインクルーシブな方針を訴えるプレゼンテーションである。ビジネスコースはこの不足に直接応え、修士課程に在学しながらすぐに使える実務の枠組みを与える。構造や表計算を好むので、テクノロジーコースのPythonとデータの講座も魅力的で、STEMのカリキュラムの効果を追う簡単な道具やダッシュボードを作れる。週3〜4時間の学習、専門家とのライブQ&A、LinkedInに載せられる修了証は、規律ある生活に無理なく入り、教育のリーダーへ移るのに要る信用を補う。

この親の仮説は、「専門の教育訓練(現場)では身につかないが、全体をまとめるリーダーになるために不可欠な力(プロジェクト管理、データ分析、プレゼンテーション)」を補うものとしてサービスを位置づけ、7点の高評価を獲得していました。

QD-Recの突然変異(mutate)オペレータは、この幼稚園教諭に対する「現場の専門家が、管理・運営側に回るために足りないビジネススキルを補う」という論理構造を抽出し、先ほどの看護師Jesusに当てはめました。

子・QD-Rec 7点(10点満点)

Jesus Montalvo(29歳、看護師)

チャージナースになり、いずれNational Cityで予防のための健診を行う地域プログラムを立ち上げるというJesusの目標には、看護の訓練では身につかなかった力が要る。健診の取り組みを調整するプロジェクト管理、健康状態の成果を追って報告する基本的なデータ分析、病院の管理職や助成金の出し手にプログラムを提案するプレゼンテーションである。ビジネスコースはこの不足に直接応え、テクノロジーコースのデータ講座で、地域の健診の効果を示す簡単なダッシュボードも作れる。シフト単位の柔軟な勤務と、本人も認める整理の苦手さには、週3〜4時間の決まったリズム、進捗のダッシュボード、いつでも解約できるプランが合う。看護の学位や上級資格の課程の代わりにはならないが、プログラムの運営や働きかけに要る力を今すぐ補えるので、臨床を扱わないサービスでも、ニッチだが確かな顧客である。

進化しないベースラインでは「付随的だ」と切り捨てられたスキルが、QD-Recでは「健診プログラムの運営や病院管理職への提案に不可欠な、看護の訓練では身につかない力」として据え直されました。さらに、進化しないベースラインが「シフト勤務だから無理」とした点も、「柔軟な形式だからこそ、不規則なシフト勤務に合う」とロジックに変換されています。

採点者もこの目標とスキルの具体的な結びつきを妥当と評価し、スコアは「7点」へと上がりました。幼稚園教諭に向けられた親の仮説が、別の顧客を見る新しい視点を与える「踏み石」となり、進化しないベースラインでは「合わない」と結論づけられていた看護師に、説得力のある推薦理由を見つけ出しています。


実務での活用に向けて

今回の研究では、候補の選択、仮説の生成、評価・対戦を繰り返し、有望な推薦を蓄積する仕組みを作りました。その中で仮説を生成する部分(アニメーションの②「提案者」)は、LLMを1回呼び出し、少量のテキスト(論文ではタイトルと要旨、企業では短い事業説明といくつかの財務データのみ)をもとに仮説を生成してもらっただけでしたが、実務への応用では「提案者」自身を発展させることが考えられます。豊富なデータへのアクセスを許可することや、リサーチエージェントを組み込むことも考えられます。

もう一つ重要なのが、アニメーションの③「採点者」です。今回紹介した実験ではLLMが推薦を採点しました。しかし、主観的な好みや、経験に基づくセンスが求められる場面では、人の方が採点者として適している場合もあります。また、LLMの採点には、内容の質を高めずに採点者の弱点を突いて高得点を得るハックのリスクもあります。そこで、LLMの代わりに社内の担当者や専門家が採点を担ったり、人とLLMで評価を分担したりすることが考えられます。専門家による評価と照合しながら、LLMの評価基準や採点方法を見直し、仮説の根拠の確かさや実行可能性をより適切に評価できるようにすることも重要です。

こうした取り組みを通して、QD-Recが次世代の意思決定を支える基盤技術になり得ると考えています。

QD-Recのコードと複数のドメインの実装例は、GitHubで公開しています。実装例を参考に、ぜひお手元の課題でもお試しください。


Sakana AI

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